2017年末ごろから一気に注目を集めるようになったVTuber。
それから約9年が経った2026年現在、VTuberという言葉は以前よりもかなり広く知られるようになりました。
一方で、VTuberが注目されるようになってから数年が経った頃から、
「VTuberはもうオワコンなのでは?」
「昔ほどの勢いがない」
「VTuberは飽きられたのでは?」
といった声も見かけるようになりました。
では、2026年現在のVTuberは本当に「オワコン」なのでしょうか?
この記事では、
・VTuberは現在どのような状況なのか
・なぜ「VTuberはオワコン」と言われるのか
・VTuber業界は以前と比べてどう変わったのか
・これからVTuberはどうなっていくのか
・今からVTuber活動を始めるのは遅いのか
について考えていきます。
2026年現在、VTuberはどれくらいいる?
ユーザーローカルには、2022年11月の時点で、VTuberとして活動する人物は2万人を超えていると掲載されています。
2022年以降も新たに活動を始める人はいるものの、2022年以前のように活動者数が一気に増加したことを示す、明確な最新統計は確認できません。
VTuberとして新たに活動を始める人がいる一方、活動休止や引退、転生などによって活動を終える人もいます。
そのため、現在のVTuber人口は「ひたすら増え続けている」というよりも、新しく活動を始める人と活動を終える人が入れ替わりながら、一定規模が維持されていると考えたほうが実態に近いはずです。
正確な「2026年現在のVTuber人口」を示す最新の統計はありませんが、2022年時点ですでに2万人を超えていたことを考えると、2026年現在も2万人以上のVTuberが存在すると考えられます。
少なくとも、VTuberは一時的なブームだけで終わったわけではありません。
現在も新しく活動を始める人がいることを考えると、数万人規模の活動者が存在する大きなジャンルになっているといえるでしょう。
VTuberは本当にオワコンなの?
結論から言うと、2026年現在の状況だけを見て「VTuberはオワコン」と言い切るのは難しいでしょう。
その理由としては、
- 現在も大手VTuber企業が大きな事業規模を維持していること
- 人気VTuberは現在も多くの再生数を集めている
- SNSでもVTuberが話題になることがある
- VTuberと企業のコラボも続いている
現在も大手VTuber企業が大きな事業規模を維持していること
たとえば、にじさんじを運営するANYCOLORは、2026年4月期の売上高が約556億、営業利益が約201億円となっています。
また、2026年4月期時点で所属VTuber数は179人です。
もちろん、個人勢や小規模な事務所など、さまざまな活動者が存在しているため、企業の業績だけでVTuber業界全体を判断することはできません。
しかし、少なくとも大手VTuber企業が現在もこれだけの事業規模を持っていることを考えると、「VTuberというコンテンツそのものが完全に終わってしまった」と考えるのは早いでしょう。
人気VTuberは現在も多くの再生数を集めている
VTuberの人気を考えるうえで、YouTubeなどでどれくらい動画が見られているのかは、ひとつの目安になります。
2026年現在も、人気VTuberの配信や動画には多くの視聴者が集まっています。
たとえば、Marine Ch. 宝鐘マリン hololive3期生では、1回の動画で数十万回再生を超え、場合によっては100万回を超える再生数を記録することもあるようです。
すべてのVTuberが同じように多くの視聴者を集めているわけではありませんが、一部の人気VTuberが現在も視聴規模を維持しているのは、VTuberを見ている人がいる証拠だと思います。
SNSでもVTuberが話題になることがある
VTuberはYouTubeだけで活動しているわけではありません。
SNSでも、配信やイベント、ライブ、コラボなどをきっかけにVTuber関連の話題が広がることがあります。
特に、大型イベントや人気VTuberの活動に関する発表などが行われた際には、SNS上で多くの投稿がされることもあります。
SNSのトレンドだけで人気を判断することは難しいでしょう。
一時的な話題になることはあっても、現在も継続的にVTuber関連の話題が生まれていることは、少なくとも「誰からも関心を持たれていない」という状態ではないことを示す材料のひとつでしょう。
VTuberと企業のコラボも続いている
もうひとつ注目したいのが、企業とのコラボレーションです。
現在もVTuberとゲームや飲食店、商品、イベントなど、さまざまな企業・サービスとのコラボレーションが行われています。
2026年では、東洋水産「MARUCHAN QTTA」×ホロライブコラボやスイーツパラダイス×にじさんじなどがあります。
こうしたコラボレーションが現在も行われていることからも、VTuberが企業にとってマーケティングやコンテンツのひとつとして活用されていることがわかります。
「VTuberはオワコン」と言われる理由
ここまで、人気で話題にもあがるようなVTuberですが、以前から「オワコン」と言われています。
なぜ、このように言われることがあるのか、大きく分けると、次のような理由が考えられます。
- VTuberなら誰でも注目される時代ではなくなった
- 人気VTuberとそれ以外の差が大きい
- 「昔のVTuber」と比較してしまう
VTuberなら誰でも注目される時代ではなくなった
VTuberが大きく注目され始めた頃は、現在ほど活動者が多くありませんでした。
そのため、VTuberとして活動を始めること自体が珍しく、話題になりやすい時期があったのです。
しかし現在は、VTuberとして活動する人が非常に多くなっています。
つまり、「VTuberになったから注目される」という状態ではありません。
これはVTuberに限った話ではありません。
YouTubeや動画配信、SNSなどでも、参入する人が増えれば増えるほど、そこから目立つことは難しくなります。
現在VTuberとして活動を始めても、登録者数がなかなか増えなかったり、配信をしても視聴者がほとんど来なかったりすることがあります。
こうした状況を見ると、
「VTuberになってもの人気が出ないのでは?」
「VTuberがオワコンだから人気がでないのでは?」
と感じてしまう人がいるのかもしれません。
人気VTuberと、それ以外の差が大きい
もうひとつ考えられるのが、人気VTuberとそうでないVTuberの差です。
VTuber全体を見てみると、非常に多くの活動者がいる一方で、誰もが人気を得ているわけではありません。
人気VTuberの配信やイベント、グッズなどが大きな話題になる一方で、個人で活動しているVTuberの中には、視聴者数が少ないまま活動を続けている人もいます。
そのため、
「一部の人気VTuberだけが盛り上がっていて、全体としては衰退しているのでは?」
と感じる人が出てくることも考えられます。
「昔のVTuber」と比較してしまう
「VTuberはオワコン」と言われる背景には、過去との比較もあるでしょう。
VTuberが大きく注目された頃を知っている人からすると、
「昔はもっと話題になっていた」
「以前のほうが勢いがあった」
と感じることがあります。
しかし、ひとつのコンテンツが長く続いていけば、盛り上がり方が変化するのは珍しいことではありません。
最初のブームと、定着した後の市場では、同じような勢いに見えなくても不思議ではありません。
VTuber業界は「終わった」のではなく、変化している?
2026年現在のVTuberを見ていると、個人的には「終わった」というより、大きく変化している途中と考えたほうが近いように感じます。
以前は、「VTuber=YouTubeで配信するバーチャルキャラクター」というイメージが強かったかもしれません。
現在は、そこから活動の幅が広がっています。
ライブイベント、音楽、グッズ、企業とのコラボレーションなど、VTuberを中心としたビジネスも多様化しているでしょう。
実際、ANYCOLORの2026年4月期の売上を見ると、ライブストリーミングだけではなく、コマース、イベント、プロモーションなど複数の領域から売上が生まれています。
これは、VTuberが単純な「配信者」という枠だけでは捉えにくくなっていることの一例です。
一方で、業界が順調なことばかりとも言えません。
2026年には、VTuber事務所のビジネスにおいて、グッズ在庫や人気タレントへの依存など、事業運営上の課題も指摘されています。
つまり、「VTuberは絶好調だから何も心配いらない」という状態でもなければ、「VTuberはもう終わった」という状態でもない。
これからVTuberはどうなっていく?
正直なところ、これは誰にもわかりません。
今後さらに市場が広がる可能性もあれば、現在とは違った形のコンテンツへ変化していく可能性もあるでしょう。
2026年現在でも、VTuberを取り巻く事業やファンの活動が続いていることを考えると、少なくとも現時点で「完全に終わった」と判断する状況ではないでしょう。
一方で、これからVTuberとして活動する人にとっては、以前より競争が厳しくなっていることも意識しておいたほうがよさそうです。
「VTuberになれば人気になれる」という時代ではありません。
たくさんいるVTuberの中から、「この人を見たい」「この人を応援したい」と思ってもらうために、自分なりの魅力や活動内容を考えていく必要が出てきそうです。
今からVTuber活動を始めるのは遅い?
「VTuberはオワコンと言われているから、今から始めるのは遅い」と考えている人もいるかもしれません。
しかし、VTuberとして活動してみたいのであれば、「オワコン」という言葉だけを理由に諦める必要はないでしょう。
もちろん、以前よりも競争が激しくなっている可能性はあります。
VTuberとして活動を始めれば、それだけで多くの人に見てもらえるわけでもありません。
だからこそ、
・どんな活動をしたいのか
・どんな人に見てもらいたいのか
・自分にはどんな魅力があるのか
・どんな配信や動画を作りたいのか
を考えることが大切になります。
現在は、以前よりもVTuberとして活動を始めるための選択肢も増えています。
事務所のオーディションを受ける方法もあれば、個人で活動を始める方法もあります。
「VTuberになってみたい」という気持ちがあるのであれば、まずは小さく始めてみるのもひとつの方法です。